日本の春を感じるメニューとは

芽吹きを楽しむ料理

旬の食材を使った料理は季節を感じさせてくれます。
日本で春と言えば3月から5月上旬にかけてですので、そのころ旬なものを採り入れたメニューが良いでしょう。
特に3月はようやく暖かくなり、木々が芽吹く頃ですから、山の春を感じさせる食材を使うとほっこりします。
山菜やたけのこなどを上手に使うと良いでしょう。
山菜は灰汁が強いので、水によく晒したり、何度か煮こぼしてえぐみを取ったりする必要があります。
歯ごたえが楽しいので、そのまま酢の物にしたり、和え物やお浸しにしたりして興じるのがお勧めです。
また、本当に春の食材でなくても、色からイメージを作り出すのも良い方法です。
例えば錦糸卵を使って菜の花をイメージしたり、緑黄色野菜の緑で新芽の若々しさを演出したりするのも上級テクニックです。

器に凝るのも良い方法

料理は器で大きく変わりますから、器を春のものにするのも良い方法です。
例えば梅や桜はとても良く春を表現してくれるモチーフなので、箸置きや食器に使うととても春らしくなります。
テーブルクロスを草木染めのような淡い色合いのものにするのもお勧めです。
桃色、黄緑、黄色などは春を連想しやすい色づかいでしょう。
また、食材の切り方も工夫して、人参をはなびらのように切ったり、蝶や花に見立てたりするのも良い演出です。
春には行事もありますので、ひな祭りや花見、節句などの行事を積極的に食卓にも取り入れるのも良い方法です。
寿司や餅、ちまきなど、昔から食べられている特別な料理をうまく採り入れて、季節を感じるのも楽しいでしょう。

春の食材おすすめは

春の食材でおすすめなのは、魚介類なら鰆、鯵、カツオ、白魚などです。
鯛やアサリ、ホタルイカなども出回る時期です。
野菜なら、やはり菜の花やたけのこは外せません。
フキやわらび、百合根なども春そのものという食材です。
おすすめのメニューは、こうした山菜などを炊き込んだ炊き込みご飯です。
アサリやハマグリは汁物にすると良いでしょう。
菜の花は和え物にするととても良い副菜になります。
これだけでも、もう食卓は春満開となります。
主催は旬の魚の塩焼きがお勧めです。
秋冬とは違って脂身がとてもあっさりしていますので、薄味の西京焼きなどがピッタリでしょう。
まだ寒い日も多いですから、あっさりとした味付けの煮物などにしても良く合います。
和食の基本は一汁三菜ですから、うまく組み合わせましょう。
また、和食は懐の広い料理法なので、海外の料理もうまく採り入れることが出来ます。
キッシュやパスタも、食材を春野菜にして、かつおだしで作ればすっかり和食になります。
マリネやディップなども、アイディアをうまく採り入れて和食に仕立てるのも楽しいでしょう。

新鮮で旬な料理が揃っています

地域によって定番メニューが異なります

和食屋とはその名の通り和食料理を専門に扱っている飲食店であり、日本文化にちなんだ料理が多く提供されています。
代表的な和食料理は刺身や天ぷらなどであり、新鮮な食材を本来の味で楽しめるように工夫されたものが多いという特徴があります。
最も大きな特徴として、地域の特産物を最大限利用していることが多いため、定番のメニューがお店ごとに異なっていることが挙げられます。
温暖で自然豊かな地域では野菜や山菜が多く使われており、海に近い地域では海産物が多くなっています。
この事から、和食屋の定番メニューを調べるとその地域の有名な食材が分かると言えるでしょう。
また、店内は木造建築であることが多く、落ち着いた雰囲気で食事を楽しむことができるように設計されています。
そのため、職場の仲間たちと友好を深める際や家族と特別な時間を過ごす際によく利用されています。

年中行事の日は特に人気となります

和食料理は日本文化に大きく関係しているため、盆休みといった年中行事の際は和食屋は繁盛しやすくなっています。
特に有名な和食屋は多くの人が利用するため、当日に来店しても順番待ちですぐに店内に入れないこともあります。
特別な日を和食屋で楽しみたいと考えている場合、早めに予約を取っておくことが望ましいと言えるでしょう。
年中行事の日は特別な料理が用意されていることがあり、盛り付け方などにもこだわっているため豪華な料理となっています。
旬の美味しい食材だけではなく、丁寧に作られた料理の見た目も楽しむことができる点が和食屋の魅力であると言えるでしょう。

栄養バランスの良さが評判です

和食屋は日本だけではなく世界的にも人気となっており、2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことから海外にも多くの和食屋が作られるようになりました。
和食は栄養バランスの良さが人気となっており、日本人の平均寿命の長さを裏付ける要素としても注目されています。
海外から旅行に来る方の多くは和食を楽しみにしていることが多いため、外国の方には和食屋をオススメするのが良いと言われています。
この事から、和食屋は遠方から来た人を迎え入れる玄関口としての役割を担っているとも言えるでしょう。
和食屋は一般的な飲食店と比べると価格は少し高くなってしまうものの、日々の疲れを癒す特別な料理を味わえるというメリットがあります。
そのため、出張といった大きな仕事が終わった時や大切な人をねぎらう際に、思い切って利用してみてはいかがでしょうか。

意識して選ぶことで食から健康になれます

街中に増えてきた和食屋

かつては街中にたくさんあった和食を食べさせてくれる食堂がどんどん姿を消し、代わりにファストフード店が増えました。
そのため、日本人の食生活も自然と欧米化し、これまで日本人には少ないとされてきた病気が増えるなど、食事と病気の因果関係が指摘されるようになってきたのです。
その結果、和食が見直される動きも高まってはきたものの、なかなか自分で出汁をとり、材料を煮込んで味付けをするといった料理をするのはむずかしいのが実情です。
そうなると、忙しい現代人はついつい洋風の料理で済ませることが多くなります。
一人暮らしだと夕食はコンビニ弁当という人も多く、そんな場合はせめてお昼ごはんに和食屋を選ぶといいでしょう。
和定食を出してくれたり、好きなお惣菜を選んで好きなだけ取れるよう、バイキング形式にしている店もあります。

お昼にたっぷり食べておく

一週間に五日間働くという週休二日制の人であれば、お昼ごはんにかならず和食屋を利用することで、一週間のうちに五回は必ず和食を食べられることになります。
また、和食屋を利用する時には、自分では作るのが面倒なものや、作れないおかずをあえて選んで食べるのがおススメです。
おかずをバイキング形式で取れるお店を見つけたなら、大食漢の同僚と一緒に利用するのもいいでしょう。
白いご飯とともに、さまざまなおかずを選んで食べられるとなれば、洋食や中華並みに満足できるに違いありません。
また、ヘルシーな料理を好み、摂取カロリーを気にしている女性と一緒にお昼を食べる時には、ラーメン屋などに入るよりも和食屋を利用した方が好印象を与えられるでしょう。
その際は、バイキングもいいですが、できるだけきれいで居心地の良い店で、自分の分として食べられる和食セットが充実している和食屋の方が、女性からの高評価が得られます。

朝晩も和食にするとよりいい

朝はパン、夜はコンビニ弁当や簡単に作れるパスタなどを食べている一人暮らしの人は多いでしょうが、朝と夜もできればご飯を食べるのがベターです。
その際、お味噌汁とお漬物があれば、最低限の和食になります。
きちんとしたおかずはお昼のランチの際に和食屋でしっかり食べることにして、自炊はご飯とみそ汁、さらにちょっとした和惣菜をスーパーで買うなどすれば簡単に和食が整います。
お昼にたっぷり食べておくことで、和食の栄養がしっかり取れるようになれば体も健康になります。
メタボと診断された人なら特に、毎日の健康づくりのために和食屋を利用することが改善方法にもなります。

冬に食べたい温かい和食料理

寒い冬は身体が温まる鍋料理

冬に食べたい和食料理として一番に挙げたいのは、やはり温かい鍋料理ではないでしょうか。
家族や仲間などで集まり、1つの鍋に身体を寄せ合いながら頂く鍋料理は心も身体もほっこりと温まるものです。
肉や野菜、魚介類などを入れた鍋物と白いご飯があれば、いくらでも食べられるのではないでしょうか。
また鍋料理はお酒との相性もよいので、お酒を飲みながら、頂くのもお勧めです。
鍋料理で贅沢なものといえばやはりすき焼きでしょう。
すき焼きは家庭で頂いてもよいのですが、すき焼き専門店で頂くすき焼きも大変美味しいものです。
すき焼きは元々江戸時代の農夫たちが農具の鋤の金属部分を鉄板の代わりに魚屋豆腐などの食材を焼いて食べたことから、すき焼きと呼ばれていたくらいなので、家庭では牛肉以外にも色々な食材を利用してアレンジしてみてもよいでしょう。
関東と関西では味付けの仕方に違いがありますが、日本全国、溶き卵をつけて食べる食べ方は同じようです。

1000年以上の歴史があるうどんは国民食

寒い冬に頂きたいのは、やはりうどんです。
風邪をひいてしまった時や、受験勉強の夜食としても、お母さんがうどんを子供に食べさせることも多いのではないでしょうか。
うどんは中国で生まれ、なんとそれが西へ伝わりイタリアのパスタになりましたので、麺類の起源はまさに中国のうどんにあるといっても良いでしょう。
1000年の歴史があるうどんですが、今のように長細いうどんの形になったのは江戸時代からです。
カツオ出汁と醤油で作った汁にうどんを入れて食べるスタイルは江戸時代からきています。
地方によって食べ方も様々で、うどんの太さやつけ汁にも様々なスタイルがあるでしょう。
栃木県では耳の形になった耳うどんがあり、餅の代わりに耳の形をしたうどんを食べる風習があります。
山梨県では、水田が少ない地域であるため米が貴重で小麦粉を練り丸めたほうとうといううどんが食べられていました。
愛知県では、うどんを早く茹でるために、麺を平ぺったく伸ばしたきしめんが食べられていますし、冬の時期は味噌や野菜、卵などの具材で煮込んだ味噌煮込みうどんがよく食べられています。
冬の寒い時期は温かいうどんは最高のご馳走だといえるでしょう。

おでんも1000年の歴史があります

おでんといえばコンビニのおでんを連想するぐらい、とても身近な食べ物ではないでしょうか。
寒い冬は温かいものが食べたくなります。
おでんもうどんと同じように1000年の歴史があり、室町時代の豆腐田楽が元になっています。
昭和初期から、今の家庭のおでんが普及し始め、家庭では色々な具材のおでんが食べられるようになりました。
屋台専門店などもありますので、熱燗を一杯頂きながら、好きな具材を注文して頂くことが出来ます。
最近では従来の具以外にも、トマトやウインナーなど色々な変わり種があるので、色々な味に挑戦してみてはいかがでしょうか。

世界で和食のヘルシーさが注目を集めています

カロリーが低いのが特徴

世界中で注目を集めている和食は、海外の有名なモデルも専属料理人を抱えるほど人気があります。
世界中で好まれている理由として、見た目にもこだわり、美味しいだけではなく、ヘルシーさも高く評価されています。
海外の料理は油脂を使った料理が多く、サラダを食べる場合も、オリーブオイルなどを使い、カロリーが高くなります。
一方、和食はカツオや昆布などの旨味成分をうまく使った料理が多く、出汁は油脂に比べて、カロリーが低いです。
日本人だけではなく、外国の方も旨味を感じる事ができ、日本へ旅行に行った時に、懐石料理を食べるのを楽しみにする方も多いです。
海外では肥満が社会問題になる場合がありますが、和食はタンパク質や炭水化物などをバランスよく摂る事ができる点も注目されています。

日本人も改めて和食に注目です

世界で和食が注目される一方で、日本人の和食離れが進み、食生活の欧米化も問題となってます。
ファーストフードばかりを食べて、体重が増えてしまう方もいますし、正月太りが気になる日本人も多いため、改めて和食の良さに注目です。
カロリーが低く、旨味もあるため、じっくりと味わって、満腹感も感じられます。
和食が美味しいと評判のお店もあり、自分で料理を作るのが面倒に感じる方も、お店で和食を楽しむ方法もあります。
和食は、味噌やきのこなど、身体に良い菌をたくさん摂る事ができるため、外食が多く、食生活が乱れている方は、和食を積極的に食べる習慣をつける事が大切です。
もちろん、家庭でも便利な調理グッズを使う事で、簡単に和食を作れます。
例えば、電子レンジで魚を簡単に焼ける調理グッズもありますし、圧力鍋を使うことで、短時間でしっかりと味が染み込んだ煮物を作る事が可能です。
便利グッズがなくても、短時間で簡単に作れる和食のメニューがある事を押さえる事も大事なポイントです。
忙しい中でも健康に気を付ける事は重要なので、日本の食材や和食の良い所を一人一人が知る事をおすすめします。

栄養バランスの良さも魅力

和食の基本は一汁三菜で、一般家庭で献立を考える時にみそ汁とご飯を作り、魚や煮物を作るなど、栄養バランスを整えて食事ができます。
まずみそ汁を飲んでから、野菜や魚を食べるなど、順番を決めて食べる事で、血糖値の急な上昇も抑える対策も取れます。
和食は多品目を食べられますし、地元の畑で作られた野菜を適した方法で調理でき、街それぞれで親しまれている料理があります。
一人一人が住んでいる街の料理を調べる事で、和食をさらに楽しめます。

和食屋を選ぶ時に気を付けたいポイント

まずはどんな食事にしたいのか考える

和食は日本人にとってなじみのある料理なのでまだ味の好みも分からない初対面同様の相手との食事にももってこいの場です。
しかし和食屋ならどこでもいいわけではありません。
相手と気軽に楽しみたい時はカジュアルな和食屋、目上の相手なら格式のある和食屋など、相手とどんな食事をするかを想像しながらその雰囲気にあったお店選びが大切になってきます。
また、重要な話し合いをしながらの食事でしたら周囲が騒がしくないよう個室の予約を取るのもおすすめです。
和のスタイルといえば畳ですが、特に年配の方になると和食を食べるのは好きだけれど畳の上で長時間正座をしながら食事をするのは辛いと考える方も多いです。
そんな方への配慮として、まずはお店に座布団だけではなく足の下せる掘り炬燵形式の部屋や座椅子があるかどうか確認して、そういった物が用意されている部屋を選びましょう。
場合によっては座椅子の持ち込みが可能なお店もありますので、予め確認しておく必要があります。

事前の下見や口コミチェックもおすすめ

何度も通っているお店なら心配はありませんが、初めて食べに行くお店の場合には事前に口コミサイトで評判をチェックしたり、可能ならば下見として食べに出かけるのもおすすめです。
特に下見として実際に通ってみると、お店までの道順も把握できますし、実際の料理も味わうことが出来るので一石二鳥です。
また、一回通っておくことでそのお店の雰囲気にも慣れるので実際の食事会の時にも緊張せずスムーズに過ごすことが出来るでしょう。
もし道が分かりにくい場合は事前に地図を渡したり駅などで待ち合わせて一緒に行くのも良いですね。
下見の時には料理の味や見た目は勿論ですが、店員さんやお店全体の雰囲気、トイレの清潔感やバリアフリーに対応しているかどうかをチェックしておきましょう。

出されるメニューについて予備知識を仕入れておく

カジュアルなお店ならばあまり気にしなくても良いですが、会席料理など和食を代表するコース料理の場合、少しでも料理についての予備知識やマナーなどを仕入れてから食事をするとより和食への造詣が深まり、料理を楽しむことが出来ます。
和食のマナーは箸の持ち方から和室の歩き方まで奥が深く一朝一夕で完璧にマスターできるものではありませんが、例えば畳のヘリを踏まないようにしたり、刺し箸や迷い箸などマナー違反な箸の持ち方をしないなど、自分に出来る範囲のマナーから始めて少しずつレベルアップを図りましょう。
マナーは難しいと感じることが多いですが、なぜやってはいけないのか理由を理解すると覚えやすいです。

秋の旬の食材は和食で楽しむ事が大切です

栗を使った和食もおすすめ

食欲の秋と呼ばれるように、秋に採れる食材は美味しい物がたくさんあります。
例えば、栗を秋に楽しむ方は多く、人気の栗ごはんなど、いろんな和食を作れます。
栗は甘くておいしいため、モンブランなどのスイーツも人気です。
秋は美味しい栗料理を食べる日本料理店もたくさんあるため、足を運んでみる事もおすすめです。
和食は素材の持ち味を最大限に活かすことができるため、栗おこわなど、自然の栗の甘みを楽しむ事ができます。
若者を中心に魚を食べなくなっている問題もありますが、魚は健康に良い栄養がたっぷりと詰まっています。
特に秋は、さんまなどの旬の魚がたくさん摂れる時期なので、さんまを食べたいと感じる方も多いです。
焼き魚や煮魚など、和食でおいしくさんまを食べられるように、調理の方法を学ぶ事も大事なポイントです。
電子レンジなど、調理の仕方を工夫する事で、洗い物が増える心配なく、魚料理をたくさん作れるため、料理のコツにも注目です。
動画やレシピサイトを参考にしながら、和食を学び始める方もいますし、仕事で忙しく、料理を作る時間がない方も、和食を楽しめるお店で秋の味覚を満喫する方法もあります。

紅葉の葉を添えてみよう

四季を楽しむ事ができる和食は、紅葉の葉を添えて、季節感を目で見て楽しむ方法もあります。
秋の紅葉を楽しむ時に、落ち葉を拾って、料理に添えたり、日本料理の鮮やかな彩りを目で見て楽しみながら、美味しくいただくことも大切です。
秋を感じる和食の食べ方として、季節の変化に合わせて、食器を変えることも重要になります。
秋を感じる色で暖かさを感じる食器に変えるなど、季節に合わせて使い分ける事も和食を楽しむコツです。
急に食器を変えるのは難しいご家庭は、お箸や箸立てだけでも変えてみる事で、秋を感じながら、味わって食べられる方もいます。

秋の味覚たっぷりの汁物もあります

秋の味覚できのこをイメージする方も多く、汁物にする事で、きのこの旨味を楽しめます。
きのこは身体に良い菌が多くあり、健康を考えていくためにも欠かせない食材です。
秋は寒さも感じ始める時期なので、温かい汁物を作る事で、身体を温める良い習慣を作れます。
きのこ汁はとてもヘルシーなので、ダイエット中の女性にもおすすめですし、簡単に作れるメリットがあります。
野菜もたっぷりと入れて、具がたくさん入った汁物にする事もでき、野菜の栄養をしっかりと摂れます。
このように、秋の食材に改めて注目する事で、和食を今まで以上に楽しめる方は多いです。

お箸を美しく使える人になろう

手に取る時からマナーあり

お箸は、食卓の上から手に取る時にもマナーがあります。
基本は三手で、まずは、右手でお箸の真ん中をつまんで持ち上げるのが一手目です。
次はそのまま左手で下から指先を添えて支え、右手は端へずらすのが二手目です。
最後に右手を下に回し、正しい位置に持つのが三手目です。
取り上げるだけで面倒な、と思うかもしれませんが、慣れるととても美しい所作になります。
お箸を丁寧に扱おうと意識とすると、自然にこの形に近くなるものですから、覚えればスムーズに出来るようになるでしょう。
置くときには、これとまったく逆の所作になるようにします。
割り箸の時には、二手目で左手を添えた段階で、胸の下あたり上下に割ると良いでしょう。
水平に扇子を開くようにするとスムーズです。
膝の上あたりで割る作法もありますが、椅子・テーブルの場合は膝の方まで持って行くのは不自然です。

箸は先一寸のみ汚して良い

箸は、汚して良いのは一寸、つまり3cmほどというのが基本マナーです。
もっと厳しいマナーだと、五分(ごぶ)、つまり1.5cm程度のみとされる場合もあります。
それを意識すると、自然に開ける口も小さくなりますし、食べるスピードも緩やかになります。
口に運ぶ量も含めて、お箸のマナーと言えるでしょう。
お箸から手から離す場合は、箸置きに置くのが正解です。
無い場合は箸袋の上に置く、折敷の左フチに先をかけるというのが基本です。
お茶碗の上に渡したり、食器の上に立てかけたりするのはマナー違反です。
終了したら箸置きの上に置いたまま、もしくは箸袋で箸先を包みます。
自分が汚した部分が少なければ少ないほど、途中で箸を置く際にも、最後に汚れを隠す際にもスマートになります。

嫌い箸をやめれば美しくなる

嫌い箸は、してはいけない行為のことです。
箸をなめるねぶり箸、食器の中をいつまでも擦り取るような探り箸がいけないことは、ご存知の方も多いでしょう。
どれを食べようか、箸を料理の上でフラフラさせる迷い箸もいけません。
他にも本当にたくさんの嫌い箸があるので、一通り覚えておきましょう。
中でも代表的なものをご紹介します。
お箸で食器を引き寄せる寄せ箸、食べ物に箸を突き刺す刺し箸も嫌い箸です。
先ほど箸の置き方でも触れた、食器の上に箸を渡すのは、渡し箸という嫌い箸にあたります。
これはマナーというより大変失礼な行為ですが、一度食べ物に箸をつけて、それを放すのも空箸という嫌い箸です。
また、これもいけないのかと驚くかもしれませんが、箸を握る握り箸、お箸で料理をすくう横箸も嫌い箸にあたります。
他にも、箸でつかんだものから汁を垂らす涙箸、箸を嚙む噛み箸、箸を口の中に突っ込む押込箸なども嫌い箸です。
もっとたくさんありますが、普通に考えて、他の人が見て不快に感じるような行為を慎むことが大切です。

旨みの宝庫として味付けを決める和食の出汁

世界にも注目される美味しさの秘訣

日本の和食の味を決めるのは出汁といってもいいほど、食材を煮たり、お吸い物や味噌汁などの幅広い和食に味のベースとして使われるのが出汁です。
旨みたっぷりの出汁は味わいの決め手となるだけでなく、香りや風味として五感でも感じられるものです。
出汁を利かせることで気にされる方も多い塩分も抑えることができ、余分な醤油や塩などをたくさん使わなくても美味しくいただくこともできます。
和食は世界遺産にも登録されて、世界でも注目される見た目にも美しく、ヘルシーな食事ですが、出汁の文化も他国では見られないものです。
西欧料理でも余り野菜や香味野菜を使ったブーケガルニでスープをとったり、鶏や豚、牛の骨や魚の骨などを使って日本の出汁にあたるスープをとることはあります。
ですが、日本の場合、生の食材ではなく、発酵させた食材を用いて出汁をとっている点に独特の文化が見られるのです。

動物性の旨み

和食で出汁といえば、一番に思いつくのが鰹節ではないでしょうか。
鰹だしだけを提供している、出汁バーなども登場するくらい日本人にはなじみがあり、海外からの旅行者にも話題を集めています。
そのままでも美味しく、醤油と和えてご飯に混ぜたり、冷奴や納豆、蕎麦などのトッピングにも欠かせない食材です。
鰹節をはじめ、サバ節など地域や料理の種類によって、出汁をとるものを使い分けたりもしますが、生の魚や残った骨などをそのまま使うのではなく、鰹や鯖を丁寧に下処理して蒸して干して乾燥させ、熟成、発酵させたものを使う点に西洋のスープ文化との違いがあります。
動物性の出汁としては、海に囲まれた日本らしく魚が中心で、小さなイワシを茹でて干したり、天日干しにした煮干しをはじめ、地域によってはトビウオなど豊富に獲れる魚を干して出汁として使うところもあります。

植物性の旨み

和食の出汁というと鰹節や煮干しがイメージされますが、忘れてはならないのが干椎茸や昆布などの植物性の旨み成分です。
植物性の出汁も生の椎茸や生の昆布ではなく、いったん乾燥させて発酵させたものを使うのが特徴です。
発酵させることにより、生の食材にはない旨み成分が現れたり、旨み成分がアップします。
料亭などでは動物性の旨みと植物性の旨みをブレンドし、鰹節またはサバ節に干椎茸や昆布を合わせて用いることが多いですが、動物性のものがNGのお寺の精進料理では干椎茸や昆布といった植物性の出汁だけが用いられます。
料亭でもご家庭でも、お料理の種類や食材に合わせて出汁の素材を選び、ブレンドの仕方をアレンジしながら美味しい和食が出来上がっていきます。

和食文化を支える食材の一つである山の幸

日本ならではの和食文化

和食は日本の伝統的な食文化と言って良いほど、グルーバルに認知されてきています。
最も象徴的なのは、ユネスコ文化遺産に登録されたことでしょう。
多くの人から認知されたことで、和食の良さが再認識されてきていることも事実です。
和食文化が発達した理由には、日本の気候風土と密接な関係があります。
四季の移り変わりとともに旬となる食材が代わり多彩であるからです。
また、海山に囲まれており豊富な魚介類や山菜など、様々な食材を手に入れることができる環境が影響しています。
また海の幸や山の幸には味わいがあり栄養バランスが優れていることから、和食に応用されしかも調理技術が発達してきたことも理由の一つとなっています。
特に出汁をとる方法に、日本独特のやり方が見られます。
なお、ここでは山の幸に焦点を当て、食材としての楽しみ方のポイントや調理方法に関して見ていきたいと思います。

四季折々の多彩な食材を和食で活かす

飽きない多彩な味わいを演出する調味料や香辛料は、自然の食材から作られており和食本来の味を邪魔することなく適度な刺激を得ることができるのが特徴です。
代表的な例を挙げるなら、香りの多彩な薬味を使うことで、和食の味をさらに引き立てることができる点です。
さらに、春夏秋冬の季節の変化を楽しむための食材として一役買っているのも重要なポイントです。
季節を楽しむために、旬の野菜や山菜の盛り付け方法や加工方法が工夫されており独特の文化が形成されています。
例えば和食專門の料理店であれば、優秀な料理人の手によって山の幸を上手に調理してもらえ堪能できます。
栄養のバランスが良く体にも優しい料理が多く、年配の方にも安心して食してもらえるのも良いところです。

食へのこだわりが和食の魅力

山の幸は旬の食事を楽しむために重要な植物であり、たくさんの種類がありますのでこの中から料理に適した食材を選定したり、おいしく料理を引き立てることができるように上手に加工するのが料理人の腕の見せ所となります。
経験のある料理人であれば、同じ素材であってもより新鮮で美味しいものを選ぶ力があるため料理の出来栄えに期待が持てます。
また、同じ食材であっても特に味わいのある旬がありますので、素材のうま味を生かした特別料理を作ることもできます。
いわゆる手作りのこだわりを生かすことができ、しかも和食料理の魅力を引き立たせるポイントでもあります。
また、そのこだわりが料理人や店舗の違いとして出てきますし、和食の魅力でもあると言えます。