お箸を美しく使える人になろう

手に取る時からマナーあり

お箸は、食卓の上から手に取る時にもマナーがあります。
基本は三手で、まずは、右手でお箸の真ん中をつまんで持ち上げるのが一手目です。
次はそのまま左手で下から指先を添えて支え、右手は端へずらすのが二手目です。
最後に右手を下に回し、正しい位置に持つのが三手目です。
取り上げるだけで面倒な、と思うかもしれませんが、慣れるととても美しい所作になります。
お箸を丁寧に扱おうと意識とすると、自然にこの形に近くなるものですから、覚えればスムーズに出来るようになるでしょう。
置くときには、これとまったく逆の所作になるようにします。
割り箸の時には、二手目で左手を添えた段階で、胸の下あたり上下に割ると良いでしょう。
水平に扇子を開くようにするとスムーズです。
膝の上あたりで割る作法もありますが、椅子・テーブルの場合は膝の方まで持って行くのは不自然です。

箸は先一寸のみ汚して良い

箸は、汚して良いのは一寸、つまり3cmほどというのが基本マナーです。
もっと厳しいマナーだと、五分(ごぶ)、つまり1.5cm程度のみとされる場合もあります。
それを意識すると、自然に開ける口も小さくなりますし、食べるスピードも緩やかになります。
口に運ぶ量も含めて、お箸のマナーと言えるでしょう。
お箸から手から離す場合は、箸置きに置くのが正解です。
無い場合は箸袋の上に置く、折敷の左フチに先をかけるというのが基本です。
お茶碗の上に渡したり、食器の上に立てかけたりするのはマナー違反です。
終了したら箸置きの上に置いたまま、もしくは箸袋で箸先を包みます。
自分が汚した部分が少なければ少ないほど、途中で箸を置く際にも、最後に汚れを隠す際にもスマートになります。

嫌い箸をやめれば美しくなる

嫌い箸は、してはいけない行為のことです。
箸をなめるねぶり箸、食器の中をいつまでも擦り取るような探り箸がいけないことは、ご存知の方も多いでしょう。
どれを食べようか、箸を料理の上でフラフラさせる迷い箸もいけません。
他にも本当にたくさんの嫌い箸があるので、一通り覚えておきましょう。
中でも代表的なものをご紹介します。
お箸で食器を引き寄せる寄せ箸、食べ物に箸を突き刺す刺し箸も嫌い箸です。
先ほど箸の置き方でも触れた、食器の上に箸を渡すのは、渡し箸という嫌い箸にあたります。
これはマナーというより大変失礼な行為ですが、一度食べ物に箸をつけて、それを放すのも空箸という嫌い箸です。
また、これもいけないのかと驚くかもしれませんが、箸を握る握り箸、お箸で料理をすくう横箸も嫌い箸にあたります。
他にも、箸でつかんだものから汁を垂らす涙箸、箸を嚙む噛み箸、箸を口の中に突っ込む押込箸なども嫌い箸です。
もっとたくさんありますが、普通に考えて、他の人が見て不快に感じるような行為を慎むことが大切です。

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